よくご存じの方も多いと思いますが、旧暦10月を、出雲地方では神在月(かみありづき)と呼びます。

それは、日本中の八百万の神々が、旧暦10月に出雲にお集まりになるから。そのせいで、出雲地方以外では、10月を、神無月(かんなづき)と呼ぶのです(ものまねタレントの神奈月さんとは違いますよ~)。

毎年10月10日の夜、八百万の神々は、出雲大社からほど近い稲佐の浜から、出雲に上陸なさいます。

午後7時から、稲佐の浜に出雲大社の神職が集まり、かがり火の灯りの元、神様たちをお迎えする神事を執り行います。これを、神迎え神事と言います。

周辺を、多くの参拝客が取り囲んでいますが、聞こえてくるのは、波の音と祝詞の声だけという、本当に厳かな時間です。

ひもろぎと呼ばれる白い紙に宿った神様たちは、龍蛇神に先導され、稲佐の浜から神迎えの道を通って、出雲大社境内へと向かわれます。

そして翌日から、人と人の縁を結ぶ会議を開かれます。これを神議(かむはかり)と言いますが、何だかサミットみたいだなあと、私は子どもの頃から思っています。

生涯の伴侶との縁も、もしかすると、ここで結ばれているのかも知れませんね。

今年の神迎えは、11月22日です。

なお稲佐の浜は、日本遺産にも登録されています。

日が沈む聖地出雲

これが、登録名です。

写真は、今年10月23日に、稲佐の浜で日没を撮影した際、スマホで撮ったものです。