島根県のグルメと聞いて、真っ先に思い出すのは何ですか?
出雲そば、どじょう掬いまんじゅう、出雲ぜんざい…
中には、地酒の銘柄を、答えてくださる方もありそうです。
毎年この季節を迎えると、無性に食べたくなるものがあります。それは津田かぶ漬けというお漬物です。
津田かぶというのは、古くは松江市津田地区で栽培されていた赤かぶの1種で、それを漬物にしたのが津田かぶ漬けです。
ただこの津田かぶが、少し変わったかぶなのです。どこが変わっているのかと言うと、それは形です。
勾玉という宝飾品の名前は、ご存知の方が多いと思います。大昔の豪族などを、埋葬したお墓の遺跡である古墳などから出土することもある、喩えて言うならペイズリー形のめのう細工です。
津田かぶは、この勾玉そっくりの形をしています。
どうしてそんな形になるのかは、遺伝子の仕業としか言えませんが、それが安定的に収穫できるのは、長い年数をかけて品種改良された結果です。
浅漬けも良し。
本干しぬか漬けもまた良し。
採れたての新鮮な津田かぶなら、生のままスライスして、サラダのようにしても、美味しく食べられます。
冬の島根を旅した帰りに、津田かぶ漬けのお土産なんて、如何ですか。
なお私は、本干しぬか漬けが大好きです。
炊きたてご飯を、葉っぱで巻いて食べるのがおすすめです。